キューピー@天職サポーターだす♥
前回の記事の続編です。
30代のリアルな転職活動に迫るということで、東京都内で働くビジネスパーソンに取材した記事を基に本記事は構成されています。
取材に応じて頂いたのは、Mさん(38才)。
東京都内にある超大手メーカー関連のIT企業に勤務するやり手のセールス職の方です。
奥様とお子様が2人いらっしゃり、見た目も中身もイケメンな紳士です。
前回は主にMさんの転職動機について、世の中のビジネスパーソンの皆様にも共感頂けるであろうリアルな声を掲載しました。
その時の記事がこちらです。
今回は具体的な転職活動についてお伺いした内容を記事にしました。
前回と同じく、この記事でお伝えしたいことは、
転職には気力が必要
ということです。それでは本編をご覧下さい。
この記事で分かることはこんなことです
転職の動機は『会社の将来性に不安を感じた』から
Mさんの転職動機の中で一番強い想いが、この理由です。
同じように考えている世のビジネスパーソンの数は数えきれないでしょう。
みんな少なからず自社の将来を憂いていると思います。10年先はおろか、5年先も見えない世の中です。
漠然とした不安を抱えつつお仕事をされている方は多いと思います。
Mさんのように日本を代表するようなコングロマリット企業で働いていても、そんな不安を感じずにはいられない今の日本。
会社に依存しすぎないようなキャリア形成をしたいと考えることは、ごく自然なことだと思います。
実際のMさんの転職活動について伺いました。
書類選考の突破が第一の難関
一般的に30代以上の転職において、書類選考の通過率は15%~20%と言われています。
個人的にはこの数字は低いと感じます。
書類選考が中々通過しないことに悩む求職者は多く、この壁を乗り越えることが出来ずに転職活動を中止する人も多いです。
Mさんは現在日本のIT企業でもトップレベルの会社を受験されています。
ですが既に書類選考でNGが出たところもいくつかあると伺いました。
Mさんの職務経歴をお伺いしたところ、非常に優秀な経歴であり、転職市場でも十分に通用する内容であると感じました。
転職エージェントからも同様のコメントを頂いたとのこと。
書類通過で転職活動に勢いをつけたいところですが、やはり落ちるところは落ちるようです。
ま、それはしょうがないです。
しかしまだ転職活動を始められたばかりなので、ポテンシャルは十分すぎるほどあります。
ちなみに、Mさんに書類通過が叶わなかった企業の募集要項を伺ってみたところ、
Mさんの強みをだすのがやや難しい
と感じました。
MさんはITの分野の中でも専門性の高いソフトウェアのセールスに携わっています。
加えてメーカーという立場で仕事をしており、取引先は大手の民間企業がコアレイヤーとなっています。
現在までに応募されている企業の募集要項を少しお伺いしたところ、
こういった求人が多かったのです。
30代以上の転職 求人はピンポイントであることが多い
30代以上、しかも30代後半以上の転職活動においては専門性が求められます。
したがって、求人の内容もピンポイントな要件が多くなってきます。
どんなに優秀な人でも、専門性が発揮できない募集要項だと確実に落とされます。
しかし、自分の専門性が100%発揮できる求人もほとんど存在しないわけで・・・
そんな時、あなたならどうする?
職務経歴書は募集要項に限りなく寄せて書く
前述のとおり、100%自分の専門性が発揮できる求人案件はそうそう見つかりません。
むしろ、そんなものはないと心得ておくくらいがちょうどよいでしょう。
そんなことを理解しつつ自分の専門性とやや離れていても、応募したい企業はあるはずです。
また、これまでとは違った仕事についてみたいと考えている人もいると思います。
そんなケースに有効な対策は2つあります。
求人倍率の高い案件に応募するためには、自分がいかに募集要項に近い候補者であるかを示す必要があります。
そのためには、募集要項に近いことをアピールできる経歴や資格情報などを優先的にまとめるべきです。
また、これまでとは違った仕事や職種にチャレンジする場合は、これまでの自分の経験が未経験の分野に、
どのように応用できるのか
説明する必要があります。
非常に気力と根気がいる作業ですが、よりよい条件の転職を果たすためには避けては通れない過程です。
自分の強みを発揮できる案件に応募するためには?
Mさんはご自身の専門性や強みを発揮できる案件に応募すれば、書類審査は軽々とパスできるはずです。
それでは、そのような案件に応募するためにはどうすればよいのでしょうか?
その答えは、自分の専門性と強みをまずは自分が理解することです。
そして、その内容を転職エージェントにしっかりと伝え、案件を探してもらいましょう。
転職先でどんな仕事をしたいですか?
こんな質問をされたら、どう答えますか?
この答えが具体的であればあるほど、あなたの自己分析は進んでいると思います。
やりたい仕事の内容が明確になっていれば、それはやれるイメージが備わっているということです。
もう少し表現を変えると、
自分の専門性や強みを理解できている
と言えます。
Mさんにこの質問をぶつけてみたところ、ものすごく明確な回答は返ってきませんでした。
でも大丈夫です。転職活動を進めていくうちに、明確になってくるはずです。
どんな仕事がしたいですか?=志望動機となる
どんな仕事がしたいかということは、志望動機そのものです。
これが明確になってくると、転職活動自体が加速するはずです。
逆にこれが明確にならなければ、転職を積極的に行わなくてもよいと思います。
事実、Mさんは現在でも世間標準よりも恵まれた職場でお勤めされています。
会社の将来性が不安だということですが、早晩なくなるような会社ではありません。
また、一日でも早く退職した方がよいという、張り詰めた理由もありません。
ムリに転職する必要はないので、ゆっくり情報収集しながらでもよいと思います。それだけ余裕のある転職活動が展開できるとも言えるでしょう。
今の仕事内容に大きな不満がないのであれば、同じような仕事ができるより将来性が明るい会社の求人が現れるのを待つことも戦術になります。
転職エージェントとのコミュニケーションを継続的に行う必要がありますが、職務経歴書やアピールポイントも自分の一番自信がある内容で準備することが可能です。
自己PRポイントを誰かに教えてもらうと効果的
自己PRポイントや強みは意外と自分では分からないものです。
また、他人が見るあなたの強みや弱みは、あなたの自己分析と異なっていることは実はよくある話です。
客観的判断が下される転職面接の場においては、他人から見るあなたのPRポイントや強みについて事前に理解しておくことは有益でしょう。
今回Mさんへの取材を通じて私が感じたMさんの強みはこんなところでした。
・特定の製品や市場に関する極めて専門的な知見がある
・製品オーナーの経験値が高く、マーケティング分析ができる
・大手民間企業に対する、大型プロジェクトも遂行できる
・専門性の高いサービスの販売戦略の立案及び実施ができる
・立ち回りがうまく、全方位的なセールスができる
あくまで私が感じたことですが、このような募集案件に応募すればかなり高い確率で書類選考は突破できるはずです。
現在ラインの管理職ではないということでしたが、製品オーナーを務めた経験がおありなので、製品やサービスマネジメントができるというポイントは大きなアピールポイントになるはずです。
専門性をベースにやりたいことをプラスする
このように、MさんはIT業界のある先進的な分野のプロフェッショナルなのですが、一つ悩みがあるそうです。
単一製品ではなくソリューションをマーケットに提供したい
ということらしいです。
ソリューションとは、ビジネスの場では課題解決と訳されることが多いですよね。
Mさんは、専門領域の知見も活かしながら、より顧客の課題を解決できるソリューションセールスに従事したいとおっしゃられていました。
お気づきですか?
これが転職動機であり志望動機です。
Mさんの場合、これまでの専門性をベースに『ソリューションセールス』というプラスアルファの要素が転職してやりたいこと、すなわち志望動機になっています。
自分でコントロールできる転職動機が必要
前回の記事でも書きましたが、自分自身でコントロール可能な転職動機とそうでない転職動機があります。
自分でコントロールできる転職動機の一つが、どのような仕事をしたいかということです。
これがすなわちベースとなる志望動機となります。
元々は会社の将来性に不安を感じるということがMさんの転職動機です。
しかし、この動機は自分ではコントロールできません。
転職面接では、どうしても前向きな転職動機が求められます。
これまでの経験を活かしながら更にプロフェッショナル性を広げたいという転職動機なら、非常に好印象を与えることが出来ると思います。
記事を書いているうちにとても明るい展望が見えてきました!
転職向きと転職不向き
これはMさんの話ではないのですが、世の中には転職向きなタイプと転職不向きなタイプが存在します。
チャレンジングでコミュニケーション能力も高く、新しいことを実現する苦労をいとわない人は転職に向いています。
キャリアの転職は即戦力です。
また、労働環境も劇的に変わりますし、勉強も必要です。
業務の負荷や残業が以前よりも増える可能性だってあります。
それでも転職したいのか、転職する理由はあるのか、ということについてはよく考えた方がいいでしょう。
仕事はそんなに甘くありません・・・
最終的にそれでも転職をしたいのか、転職活動を続けることができるか。
自分に問うことが大切です。
【取材記事】38才×転職のリアル ~転職活動編~ まとめ
ということで、本記事の結びです。
珍しく結論短っ!
で、筆者はMさんに転職をススメたのか?
転職を検討することは、色々な角度から自分と向き合うことになります。
転職を検討するだけで人間が磨かれ魂が成長すると私は思っています。
ここまで長編の記事を書きましたが、筆者はMさんに転職をススメたのでしょうか?
必ずしも今すぐに転職する必要はないと思います
じっくりと案件を探しながら、相当いい条件を引き当てることができれば転職すればよいと思います。
現在のMさんには是が非でも転職をしなければいけない理由はないと思いました。
余裕を持って転職活動に取り組めばよいと思います。
また、Mさんほどのキャリアの持ち主なら現職の期待値も高いでしょう。
会社が放っておくはずがありません・・・
ということで、非常に良い意味で転職を焦る必要はないと感じました。
Mさんの人生がこれからもステキな輝きを増していくこと、心からお祈り申し上げます。
インタビューにご協力頂き、誠にありがとうございました
最後に、本記事に関連する記事を掲載しておきます。
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