この記事で分かることはこんなことです
その転職理由(退職理由)、前向き?後ろ向き?
転職を検討するにあたり、皆さん色々な動機やキッカケがあると思います。
前向きな理由での転職であればさほど問題はありませんが、みんながみんな前向きな理由から転職活動を始めるわけではありません。
かく言う私も今回の転職は想定外でした。前職でもっとしっかりと働くつもりだったので転職するつもりがなかったのです。
わたしは想定外の激務で命の危険を感じたことが元々の理由で、これは前向きな理由とは言えません。皆さんの中でも100%前向きな理由で転職する人は意外と少ないように思います。
転職サイトで、『このような転職理由はNG』なんて記事が無数にあることがそれを証明しています。前向きな理由もあれば後ろ向きな理由もある、といったところかと思います。
そして、今日一番お伝えしたいことは、
後ろ向きな気持ちは面接官に特に伝わりやすい
ということです。
百戦錬磨の面接官にはごまかしはきかないのじゃ(笑)
後ろ向きとされる理由はどのようなものがあるでしょうか?
よく言われるものは、
①給与が低い(或いは上がらない)
②出世できない
③人間関係がしんどい(セクハラやパワハラ含む)
④仕事が面白くない
⑤労働時間・労働環境が悪い
⑥会社(業界)の経営方針や将来性に疑問を感じる
⑦自分、家族の病気や介護が必要になった(引っ越しが必要になったなど)
主な理由はこのようなところでしょうか?
後ろ向きな理由を前向きに転換した方がいい理由とは?
これは無理に転換しろというわけではありません。後ろ向きの陰に隠れている前向きな要素を探すということです。前述の通り面接官は後ろ向きな理由はすぐに見抜きます。見抜かれた時点で大きく評価は下がってしまいます。
ただし、面接官も人の子ですから、転職するにはそれなりの理由(後ろ向きな理由もある)があってのことということはよく分かっています。この点が新卒の就職活動と一線を画すポイントのひとつです。
つまり、
面接官は転職応募者が後ろ向きな理由もありながら転職活動をしている
ことを承知で面接しているわけで、(ちなみに書類審査に通っているから面接へ進んでいるわけで ←※ここ大事)
後ろ向きな理由であっても、前向きで謙虚な気持ちを持って伝える
ことができればOKなわけです。
この時もう一つ大切なポイントがあります。それは、
在籍中(或いは退職前)の会社のことをあまり悪く言わないこと。これはしっかり理解をしておきましょう。人柄がでるところでもあります。
後ろ向きな理由の裏に潜んでいる前向きな理由を探してみる
実際に先ほどの理由の裏にある前向きな理由を探してみましょう。
ここからは、チキ(筆者のペルソナ)があなたに質問する形で考えてみますか?
まずはこの転職検討理由から。
給与面、出世面の不満
①給与が低い(或いは上がらない)
②出世できない
似たような理由ですね。これを不満に思うということは、自分はもっと認められるべきだ、という気持ちがあるんじゃないかな~。
つまり、今までの自分の仕事はもっと価値があるいう前向きな認識をしている。あるいは、出世(つまり権限が増える)することで、大きくなった裁量を活かしてより貢献度の高い大きな仕事をやり遂げたい、そんな気持ちがどこかにあるんじゃないかと思います。
給与を上げたいから、というのは面接の最後に希望年収を聞かれるタイミングがあるのでそこで答えたらいいと思うし、高い年収を希望するなら、面接中にしっかりとこれまでの経験と実績をアピールしておけばいいのでは?
出世という言葉は面接で使わず、例えば現職よりももっと大きな仕事がしたい。現職では組織の都合上大きな裁量権を預かることができず、自分のやりたい仕事に向けてパフォーマンスが発揮しにくい状況であった。
ビジネスの規模や社会貢献度のより高い仕事に携わり、自分で仕事をもっとドライブして進めたいという気持ちが強くなり、転職を検討しています。なんて言い方はどうでしょうか?
人間関係や仕事内容自体への不満
これは後ろ向きな理由としてはもっとも多い理由で、しかし素直にそのまま面接官に伝えたらいかん項目なんですね。
本当にひどい人間関係の職場でも、面接官の人にはそれがどんな状況なのか、具体的には知ることが出来ません。面接の場で伝えることは不可能と考えてください。
人間関係を理由に挙げてしまうと、面接官の人も、
『確かにそうなのかもしれないけど、この人もうちで働いてイヤな人と仕事することになったら辞めるんじゃないだろうか』
なんて思われてしまうんですね。
あなたが人間関係を改善してやりたいことはなんでしょうか?例えば円滑な人間関係であれば、チームワークを活かした大きな仕事ができる。一人で上げる以上の成果をみんなで達成できるんじゃないでしょうか?
また、闊達な議論ができない職場であれば自分の意見も通りにくいと思うけど、それってスピーディ且つ円滑に”いい仕事”をするためには妨げになってるんじゃないでしょうか?
風通しの良い職場で、自由闊達な意見を出し合い、みんなで一つの目標に向かって進んでいくような仕事がしたい、そんな気持ちが裏に隠れてたり・・・・しないですかね?
これはずばりそのまんまだと思いますが。大切なことが2つあります。
1.その仕事を面白くする工夫をしましたか?
2.面白くない仕事の中でも得たものがあると思います。それは何ですか?
まず、単調な仕事をしないといけないこともあります。継続力は少なからず必要な要素とみなされます。これに対する工夫をしてきたことが大切。
特にバックヤード系、コーポレート系、後は技術者でも単一工程(例えば単体テストとか)の担当をしてきた人はよく考えてた方がいいかもしれません。
工夫した経験が評価されることも十分にあります。
後は、面白くない仕事の中でも培ったもの。例えば、正確性とか、タイムマネジメントとか、集中力や効率的な作業方法など、仕事の中で得たものはしっかりまとめておくべきです。
面接時には、担当職務はしっかりとやり遂げ、より高度なステップに行きたい(が現職ではそれが実現できる環境がなかった)と思い、転職を希望してます。と伝えると、印象が良くなるかもしれません。
面接時には、担当職務はしっかりとやり遂げ、より高度なステップに行きたい(が現職ではそれが実現できる環境がなかった)と思い、転職を希望してます。と伝えると、印象が良くなるかもしれません。
少なくともチキはそう思います(笑)
転職の話題に避けては通れない労働環境のこと
これはチキが今回の転職活動の時に正直に答えた内容なんです。
実際超激務だったし、仕事の内容は好きでしたが、激務過ぎて健康面の不安が常に付きまとっていました。それでも全部の顧客にしっかりとした対応ができず、ジレンマがあったことを正直に面接では伝えてました。
ちなみに、ほとんどの会社では理解してくれましたよ。実際、ブラック企業で働いててこの理由で転職を考えている人は相当多いと思ますが、すごく言いづらい理由だと思います。
実際60hくらいの月間残業時間位だと微妙~、、、て思われるかもしれませんが(笑)←実際に面接の場で言われました。
とはいえ、きちんと伝えれば分かってくれると思います。その環境を改善するために何かアクションを起こしたか、などを添えて答えることができれば問題ないと思います。
また、労働時間が長いことで弊害も起きますよね。効率性も下がって顧客満足度を維持できない、とか結果として品質が落ちる事態が会社として恒常的にあったことなど。
労働時間が長い、労働環境が悪いことでどんな問題が浮き彫りになり、自分としてどのような懸念を抱き、対処しようと努力したか、ということが(半分くらいはったりでもいいから)聞かれたら答えられるといいと思います。
だけど、そんな環境で働いてたら、そこまで気が回るか!!!っていうのがホンネですよね(笑)
最後は会社や家族などにまつわる理由
これは至極まともな理由だと個人的には思います。そこそこ業界でも有名な会社で業績が悪ければ、面接官もそのくらいの情報は知ってます。
これは、会社の方針と自分の方針が何故合わないのか。自分がやりたいことは何なのか。
それを実現する環境が「御社」にあると思ったから志望しています。
これは、後ろ向きな思いが受験企業に対する志望動機にもなって、ある意味一石二鳥パターンです。上手に気持ちを伝えるためには、受験先企業の経営計画や財務・損益指標もある程度は目を通しておきましょう。
技術系の応募者にはそこまで求められるケースは少ないと思います。
こればかりは、後ろ向きを隠すのは難しいし、必要以上に隠してもいけないポイント(入社後のちのち自分が困る)です。
自分の病気については、まずは治療に集中してお医者さんから転職活動してもよいとお墨付きをもらってから活動するべきです。
病歴の類を面接で聞かれることはあまりないと思いますが(もしあったら逆にその会社はやばい)、話の流れで聞かれたときは過剰に事実と異なることをいうのは避けた方がいいと思います。
過去に病歴があっても完治しているのであれば問題はありませんが、精神疾患については積極的には触れないほうがいいと個人的には思います。
家族の病気、介護などが必要で転居を伴う転職が必要な場合はその旨伝えておいた方がよいと思います。
ただし、介護しつつも仕事には支障があるレベルではないということをしっかりと伝えることができれば、先方も安心してくれるはずです。
このケースの場合は、介護やUターンが必要で転職する必要はあるが、自分はこういうことをやりたい、という全く別の切り口からの動機が必要になります。
まとめ
ということで本記事のまとめです。
・面接官は後ろ向きな理由はお見通し
・誰しも後ろ向きな転職理由はある
・そして、面接官もそれは分かっている
・後ろ向きな理由に隠れている前向きな動機を探してみよう
皆さまが天職に巡り合いますように
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