チキ@天職ナビゲーターです♥
今回は独自の取材内容を基に記事を構成しています。
取材相手は、都内IT企業にセールス職として勤務しているMさん(38才)。
Mさんは現在転職をすることを検討しています。
今回はMさんに取材させて頂いた内容を基に、30代のキャリア転職について改めて考察していきたいと思います。
本取材記事は前編と後編で構成します。今回は前編です。
そして、本取材を通じて筆者が感じた結論を先にお伝えすると、
転職には気力が必要
ということです。以下、その理由をお話します。
さて、筆者はMさんに転職をススメるのか?
この記事で分かることはこんなことです
取材に応じて頂いたMさんはこんな人
今回取材に応じて頂いたMさんはこんな人です。
・転職回数は1回
・現在の職場は14年目
・年下の奥様と2人のお子様の4人家族
非常に明朗な紳士です。
4年制大学を卒業後、ベンチャー企業に新卒で入社されました。
その後退職し、現在は大手メーカー系のIT企業に勤務されています。
一般企業よりもはるかに高い年収も得ているにも関わらず、それでも転職を検討する理由とは何でしょうか?
転職検討の理由は『会社の将来性に不安を感じる』から
転職検討の理由は人それぞれです。
また、理由は複数あることが多いと思います。
Mさんの理由は会社の将来性に不安を感じるというものでした。
超大手のメーカー系の会社の社員であるにも関わらず、会社の将来性に不安を感じる・・・
日本経済ももう数十年前とは明らかに違うということを思い知らされます。
実際Mさんの会社の業績は絶好調というわけではないようですが、それでも世間一般の企業に比べれば安定した基盤があることは間違いありません。
とはいえ、小さなお子さんもいるご家庭を持っている立場もあり、今後の転職を視野にいれ現在は転職エージェントに登録して本格的に転職活動を始めようとされています。
30代のキャリア転職は年収が下がる?
30代以上の転職で年収が下がることは普通にある
30代以上の転職活動で最も気になるポイントの一つが、この『年収ダウン』だと思います。
筆者も現職への転職で年収は下がりました。それでもよいと判断しての転職なので問題はないのですが、家庭の事情やお子さんのいる立場の方には大きな問題になると思います。
実際Mさんもそのことは悩んでいる様子。
殆どの案件が年収ダウンとなる可能性があり、転職活動に二の足を踏んでしまう原因にもなっているようでした。
このことから、一つの事実が分かります。
Mさんは平均以上の転職市場価値よりも現在の会社で高く評価されている
なぜ、『平均以上』の転職市場価値と言っているかというと、Mさんが転職を検討している企業群は業界上位の会社ばかりだからです。
もちろん、現在の年収よりも高いオファーを出してくれる会社はあるでしょう。
しかし、そのような企業は少数です。
年収アップが必須条件の転職活動となれば極めてピンポイントな会社を狙い撃ちするような転職活動が必要となります。
30代の転職で、現職でそれなりの待遇を受けている人はこの点がネックになります。
そういうことをひっくるめて転職すべきかどうかを考えることになります。
ご家族の同意も必要になることです。
とはいえMさんは非常に優秀な方なので、年収アップを伴う転職ができる可能性は十分にあると思います
年収ダウンしても、長期的にはアップする可能性がある
一つ大切なポイントがあります。
現職で高い評価をされている方は、周りの同僚よりも高い年収を得ていると思います。
その状態で転職活動をすると、年収が下がることがあります。
採用側の企業は基本的には自社の給与テーブルの平均的なモデルから試算した年収を提示することが多いからです。
日系の大手企業ではこの傾向がかなりあります。
それゆえに、入社時点は一時的に年収が下がるケースがあります。
しかし、転職先で活躍すれば昇給や昇進による年収アップの可能性は十分にあることは覚えておいた方がよいでしょう。
転職活動をしていると、つい目先の条件に囚われがちになってしまいます。
しかし転職先での長期就業を考えているのならば、将来の給与体系を見越した意思決定も重要だと言えます。
筆者も現在の企業に入社する時は、給与テーブルを見せてもらった上でサインしました。
転職動機が強くないと転職活動は継続できない
30代以上の転職は、自分のことだけで考えればよいわけではないケースも多いです。
したがって、かなりの動機(モチベーション)がないと転職活動を継続することは困難になります。
それでも大丈夫。絶対に転職しないといけない理由がある人はそんなに多くありません。
転職活動を始めて、気が付くことはたくさんあります。
例えば自分の市場価値であったり、世間一般よりも現在の待遇がよいことに気が付いたり・・・
そういったことが分かるだけでも、転職を検討することは意味のある事ですよね。
転職をすることで、全ての問題が解決されることはまずありません。
何かを得るためには何かを我慢したりすることも出てきます。
そうしたことを踏まえてでも、転職をしたいという動機を持ち続けることができるかということが今後の転職活動の継続に影響してきます。
つまり、取材時のMさんの転職動機『会社の将来性に不安を感じる』ことが転職活動を続けていくための強い動機(モチベーション)として作用するかどうかということです。
現在転職活動を行っている方は、自分の転職動機がどのようなものでどの程度強いのかということを今一度考えてみてもよいかと思います。
自分でコントロールできる転職動機も必要
自分でコントロールできる転職動機とはどのようなものでしょうか?
例えば、希望する仕事の内容が筆頭です。こんな仕事がしたい、ということは自分で決めることができます。
また、正社員(或いは非正規社員)として働くといったことや、通勤時間を短縮したいということも自分でコントロールできる転職動機です。
反対に自分でコントロールできない転職動機とは、不当な待遇を受けている、ハラスメントなどの被害にあっている、といったことが挙げられます。
Mさんのように会社の将来性が不安だという事も自分では中々コントロールすることが難しい転職動機です。
ここでお伝えしたいのは、自分でコントロールできない転職動機を持つことが悪いという事ではありません。
自分でコントロールしやすい転職動機も併せて持っていた方が転職活動がしやすいという事になります。
違う言葉で表すと、ポジティブな転職動機と言えます。
因みに年収アップも十分にポジティブな転職動機です。
しかしお金のことが本当に好きな人は別ですが、転職動機が年収アップだけだと、転職先で年収が伸びない・下がるケースになってしまった場合に就業意欲が著しく低下する可能性があることには気を付けたいです。
仕事以外の外部環境にも目を向けてみる
転職を検討するからこそ考えてほしい『仕事以外』のこと
30代以上の転職活動でぜひ考えておきたいことは仕事以外の『外部環境』です。
外部環境とは、本記事ではこのような事を指しています。
・家族のこと
・両親のこと
・住環境や地域に関すること
・健康に関すること
人生は仕事が全てではありません。
転職を検討する時だからこそ、仕事以外のことにも目を向けて頂きたいです。
Mさんの外部環境をご紹介
Mさんは現在小さなお子さんが2人いて、子育ても忙しい時期です。
奥様は医療従事者で、将来的な共働きも可能です。
現在奥様のご実家近くで生活しており、親からのサポートを得ることも可能です。
家族はみんな健康で、円満な家庭だと聞いています。
Mさんは筆者と同じく地方出身で、将来は生まれ故郷に帰る可能性があります。
こうして取材した内容を文字にすると、Mさんは非常に恵まれた社会人であることが分かります。
もちろんそれはラッキーではなく、ご本人の生き方が引き寄せたものです。
こうした外部環境を踏まえ、転職活動をする理由がどこにあるのかといったことを改めて考えてみることも有意義だと思います。
38才×転職のリアル のまとめ
外部環境の中の一つが仕事である、といった考え方をすると仕事や転職活動を客観視することができます。
転職することだけが人生を豊かにする手段ではありません。
家族や友人、地域を頼ることも人生を豊かにすることにつながります。
また、収入を増やす手段を広げてみる、支出を減らすといったことも人生を豊かにすることにつながるかもしれません。
ということで前編記事のまとめです。
・コントロールできる転職動機もあると、転職活動がしやすいと思います
・仕事以外の外部環境にも目を向けてみませんか?
後編の記事では、より具体的なMさんの転職活動についてご紹介する予定です。
30代以上の転職活動中のみなさんにはきっと共感して頂ける記事になると思います。
改めましてMさん、取材へのご協力ありがとうございました
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