IT業界の渡り鳥、チキ@天職ナビゲーターです♥
これまでの転職回数は3回、
4社目の現在は大手日系IT企業で働いています
石に上にも3年説、昔からおまじないのように唱えられているキーワードです。
転職活動のブレーキとなる魔法のコトダマ、さて今回は本当に石の上にも3年いた方がいいのかをデータを基に分析する記事です。
この記事で分かることはこんなことです
石の上にも3年の意味を正しく理解する
まずは、石の上にも3年の意味を正しく理解してみます。
冷たい石の上でも3年も座りつづけていれば暖まってくる。
がまん強く辛抱すれば必ず成功することのたとえ。goo 国語辞書より引用
つまり、イヤだと感じる仕事でも3年間働けば必ず成功することのたとえだと解釈できそうです。
このフレーズが出てくる年代は、主に50代以上の世代が多いです。
そこには納得の理由があります。
職業における、石の上にも3年説はなぜ生まれたのか?
今の若い人は我慢が足りない、飽きっぽいなどと揶揄されることもまだまだありますが、そのような発言をされるかたにもそれ相応の理由があります。
単なる世代間の価値観の違いで片付けるべきではない理由です。
これはこれまでの日本経済の実質GDP成長率に関する資料です。
現在一般企業に勤務している世代が10代~65歳までだとすると、今年65歳の人が働き始めた年(18歳~22歳までと仮定)は、今から47~43年前となります。
おおよそ1973年~1977年となります。
この時の日本経済のトレンドは、資料によると『第一次石油危機』いわゆるオイルショックと呼ばれた時期です。
これから1991年のバブル崩壊までの約15年相当が日本戦後最大の経済成長時期でした。
つまり1973年~1991年に社会人を経験している世代(現在47歳~65歳までの人)は日本の特別成長時代を経験している世代となります。
現在47歳の人はバブル崩壊後からが実質社会人スタートなので恩恵にはあずかれていないと思いますが・・・
この時代は右肩上がりの急成長時期であり、比較的仕事の波に乗りやすかった時代だと言えます。
もちろん、その時代でも仕事のできる人とそうでない人はいたと思います。
しかし経済成長が右肩上がりの時は、量をこなせば生産性が比例します。
企業も成長を続けることが出来る時代でもあり、一つの会社に長く在籍することで明るいキャリアパスが見える時代でもありました。
給与も右肩上がりのよい時代です。
石の上にも3年説のルーツが判明しましたか?
新卒者の入社3年後の離職率は30%以上
一方で、現在の新卒者の入社3年後の離職率はこのような状況です。
大卒者の2009年以外は、過去20年間30%以上の離職率が続いています。
高卒者なんてもっと離職率が高いです。
とはいえ、裏を返すと新卒者の半数以上は3年以上勤務しているという事になります。
この数値を高いとみるか、低いとみるかは人それぞれです。
しかし面白いのはどんな時代でも3人に1人は入社3年以内で仕事を辞めているという事です。
このグラフから想像できることは、どのような時代背景であっても一定数の離職分子が存在するということです。
ただし、30%の離職率という数字は時代ごとに大きく変わらくても、退職する理由には時代で差があるはずです。
その退職する理由が、3年間以内に仕事を辞めてよかったと思える理由であれば問題ありません。
無駄だと感じる3年間であれば過ごさないほうがいい
以前の職業観と言えば、長期就労することや組織としての上下関係を維持することが成長につながると信じられてきました。
キャリアパスや年収は長期就労することを前提としてモデリングされています。
しかし、昨今の経済状況ではこのモデルは既に崩壊しており、会社が個人の面倒を一生見てくれるわけではなくなりました。
政府の働き方改革や副業解禁などがそれを物語っているように、これからは個人の時代です。
言い換えると個人の裁量でキャリアパスを選択していくことになります。
これまでのように大企業勤務の一本槍だけで、老後も安泰を維持することができる時代ではなくなりました。
また、情報技術の発達によって、経済はボーダーレスになりました。
個人で発信できる情報も爆発的に増え、他人の経験を疑似体験できる機会が圧倒的に増えています。
つまり、時間をかけて蓄積していくだけが唯一の成長方法だと言えなくなっているということです。
このような時代背景になった今、無駄だと感じたり苦痛に感じることを3年以上継続する価値がどこまであるのでしょうか?
大切に過ごせる3年間なら全く問題はないんですよ★
参考までに、こちらが新卒入社の主な退職理由です。
これからのビジネス力=変化への対応力
これからの時代変化は想像を絶するものがあると思います。
今騒がれている歴史や経済問題も、10年もすれば相当風化するでしょう。
それくらい変化に富んだ時代になり、わたしたちが必要な能力は変化に対応する力です。
そのためには、一つの場所にずっととどまっていてもよいのですが、その中でも新しいことを模索することが重要になってきます。
職を転々とすることがよいわけではなく、変化への対応力を養う選択としてキャリアチェンジや転職があってよいという考えです。
仕事を変えることも立派な選択肢ですが、ライフスタイルを見直してみたり、仕事の比重を減らして副業や資産運用など別の分野にチャレンジすることも考えることができます。
自分の人生に多様性を持たせること、可能性を広げることをどれだけ楽しんでできるかがこれからの人生をハッピーにするためのヒントなのかも知れません。
47歳以上世代も変化への対応は必須
いまだにメディアでは、現在の若い人は我慢が足りないとか、経済成長を実感できた世代の人は老後ギリギリ逃げ切れる、なんて情報に溢れています。
わたしは就職氷河期最終世代です。
この世代に生まれたことを歯がゆく感じたこともありますが、恨んでも現実は変わりません。
将来貨幣の価値に変化があるかもしれないし、国の年金運用ポリシーが劇的に変わるかもしれません。
天変地異や病気に対するリスク、不安要素を上げればきりがありません。
起きてもいないことで悩み続けるのは得策ではないと思いますが、このような変化にどのように対応していくかというテーマは現在の47歳以上の世代の人たちも確実に当てはまります。
石の上にも3年という言葉自体に大きな意味はない
つまるところ今回の記事の帰結としては、3年働いてもいいし働かなくてもいいという事です。
石の上にも3年という言葉自体にあまり意味はなく、発言する人がどのような立場でどういう思いを込めて言葉を発しているのかという事が重要です。
これからの劇的な変化に対応できるようなスキルが身に付く3年であれば大いに経験すべきであると思います。
転職したことがない人に限ってはこの言葉は今の時代あまり使わないほうがいいかも知れませんね。
転職したことないなら外の世界はリアルに感じることはできません。
何事においてもそうですが、言葉尻や表面的なイメージだけでモノゴトを測ろうとしてお中々うまくいかないと思います。
私は石の上に10年以上いたこともありますし、3年未満で離れたこともあります。
どんな経験も貴重な経験でしたから、大切なのは時間ではなく経験なのだと思います。
まとめ
ということで今回のまとめです。
・これからは『変化に対応できる力』を身に付けることが大切です
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