この記事で分かることはこんなことです
応募者の核心を突く少しイヤな質問・・・
この質問で面接官は何を確認したいのか?
転職面接で聞かれる質問の中でも、質問される方は少し受け答えに困る質問の1つではないかと思います。
私もこれまでの面接の中で、3社に1社くらいはこの質問をされたような気がします。
業界No.1の会社であったり、非常に独創的な製品を持っている企業であればあまり答えには困らないです。
実際、転職活動を進めていけばいくほど同業他社を受験する機会も増えます。
受験者以上に、面接官は自社の所属業界でのポジショニングや、強み・弱みといったことはよく理解されています。
その上で敢えてこの質問をしてきているのです。
その質問の意図は何でしょうか?
あなたの志望度の高さを確認してるんです
面接官は応募者の志望度の高さは相当気にしている
なぜこのような質問で応募者の志望度を見ているのでしょうか?
面接官としては自社の求めるスキルや経験を満たした応募者を採用したいと思っています。
しかし、その基準と同等(或いはそれ以上に)くらいに高い志望度を持った応募者を採用したいのです。
言い換えれば、使いまわしでないオリジナルの志望動機が聞きたいという事です。
内定を出す以上、内定辞退を避けたいという都合はもちろんあるでしょう。
しかしながら、やはり自社に来たいと強く思ってくれている応募者と一緒に働きたいというのが人間の心情だからです。
応募者としては志望度が高い会社ばかり受験できるわけではない
転職活動中の皆さんの全てが志望度の非常に高い会社の面接を受けることが出来るわけではありません。
転職活動も長期化してくると、同業他社や少し応募対象企業のすそ野を広げたりという活動自体の変更を余儀なくされることもあります。
早く転職先を決めたいという一心で大量の企業に応募して、そこまで志望度の高くない企業を受験することもあるでしょう。
その転職面接の場でこの質問がくると思わず時が止まるかもしれませんね。
本当に心から『御社でないと絶対にダメなんです』と思える会社の面接でこの質問を受けた時は平気だと思いますが、そういう会社ほど業界でも強みがある会社であることが多いです。
実際はそこまで特別な強みを持たない会社を受験する時に、どのように答えるかということに多くの応募者の皆さんは頭を悩ませるはずです。
転職活動が長期化してくると、この悩みが増えます。
転職活動が辛く感じる一つの理由です。
質問の回答をどのような視点で考えるべきなのか?
まずはベースとなる情報に触れてみましょう
では実際どのような視点を持って、この質問に真摯に答えるべきでしょうか。
募集要項に自分の経験がマッチしているというだけの理由では質問に答えたことにはなりません。
しっかりと相手(応募先企業)のことを知れば、面接の節々であなたがその会社を研究していることは伝わります。
実際にピンポイントでこの質問を受けなくても、あなたの受け答えにより深みがでることは間違いないです。やって損はないと思います。
その上で、以下のポイントを軸にどうして応募企業でないとだめなのかという理由を考えてみて下さい。
その企業と一緒に仕事をしたことがある
この経験があると非常に強いです。
実際に仕事をしたことがあると、その企業の人を通じて仕事の進め方や雰囲気、内情などを聞いたことがあると思います。
その点にあなたが共感できるのであればそれがそのまま理由になるでしょう。
特定の製品・技術に注目してみる
これは非常にオーソドックスな視点での分析です。
あなたがその企業の特定の製品やサービス、また技術的な要素に強く興味を持ち、その仕事に関わりたいと思うことができるのであればその思いをストレートに伝えてみましょう。
この視点は基本的な視点ですが、別に奇をてらった回答をする必要はありません。
自社の製品やサービスに興味を持っていると言われてイヤな顔をする面接官はいませんのでご安心ください(笑)
中長期的な視点から応募企業とのマッチポイントを探してみる
応募先の企業のサービスが多岐に渡ってはっきりとしたイメージが湧かない、目に見える製品でないので他社との差別化ポイントが分かりにくいといったケースはよくあります。
また、経理や人事などのバックオフィスのポジションであれば、余計他社との差別化ポイントや特別な志望理由を見出すのは難しくなります。
実際にこういう場合は、その企業の中期経営計画など、将来の企業のありたい姿を見ることが大切です。
その中であなたの考えとマッチする部分、あなたが将来描いているキャリアとのフィット感などを考えながら、中長期的な視点でオリジナルの理由を考えてみましょう。
これは、上2つに比べて難易度が高いです。
上2つは分かりやすい情報がないと検討することができないので、できればラッキーです。
私はちなみにこの3番目のパターンで考えることが多かったです。
私が注目したのは、応募先の
-将来の海外進出の展望
-将来見据えている大きな方向転換
などに注目していました。
実際に私が転職面接で話した内容をご紹介します
いくつか私の話した内容を記載してみます。
ちなみにこの受け答えをした企業は全て内定を頂いた企業です。
将来は海外転勤して現地でのビジネスに携わる事を一つの目標にしています。
同業他社も積極的に海外展開を進めていますが、殆どは本社からの連絡拠点機能から大きく脱却していないのが現状だと考えています。その点御社は●●地域に海外展開のリソースを集中しており、更に現地の企業と合弁で会社を設立するなど実際の現地事業展開を意識されていると理解しています。
そういった具体的な海外ビジネス展開をされている点において御社は同業他社と比べて頭一つリードされているところに将来性を感じています。
以前●●会社向けの案件で御社と数年間にわたって協業させて頂いていたことがあります。御社のエンジニアの方との関りも深く、非常に難しい要件にも技術力を結集させて答えていく姿勢は他の会社にはないものでした。
また、非常にフレキシブルに対応頂き、営業的なマインドも持った御社の技術陣には非常に助けて頂きました。実際に御社のメンバーになり、そうしたスキルの高いエンジニアの方と顧客満足度の高い仕事をしたいと思っています。
御社はIT業界の大手企業の中でもいち早く●●といった業態へ変化するということを様々な場面で公言されています。
実は私もこの業界は将来●●という方向性に舵を切らざるを得ないと感じています。多くの企業がその方向性に舵を切ることに慎重になっている中、御社はハッキリと方向転換を明確にされています。
この点に非常に将来性を感じており、私もその事業転換の過渡期のメンバーとして貢献したいと思っています。
この質問は、ハイレベルな志望動機を語る事と理解しましょう
いかがでしたでしょうか?
この質問を受けるケースは必ずしも多いとは言えません。
ですが、質問を受けた時に明確に答えられるくらいの準備をしていれば、実際かなり中身のある面接の場にできる可能性は非常に高くなります。
準備が大変な項目ではありますが、準備できればよい面接になる事うってつけなのでトライしてみて下さい。
その他のちょっとイヤな質問シリーズはこちら
他の記事でも転職面接で答えにくい質問をまとめています。
まとめ
・まずは、企業の製品やサービス、経営計画にも目を通してみましょう
・その上で、様々な視点から質問の答えを探してみましょう
・質問頻度は高くはないですが、答えられると合格可能性が高まるでしょう
皆さまが転職に巡り合いますように
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