この記事で分かることはこんなことです
転職活動の根本的な悩みの一つ
転職活動を行うにあたって、希望する条件は非常に大切なことです。
条件といえば、年収、勤務地、年間休日日数など人により様々です。
しかし一番悩まれるポイントはやはり業務内容やポジションだと思います。
私も現在の会社に入社するにあたり、当初希望していた業務内容と100%合致するものではないことを承知して入社しています。
もちろん納得して入社しているので、大きなギャップもなく働けています。
今回の記事では、私が転職活動の中でどのように自信の希望する業務内容と求人をマッチングさせていった過程について記載してみようと思います。
初めは100%自分の希望条件を書き出してみよう
希望条件は人により異なる
転職活動開始時は、あなたの最大限希望する条件を列挙してみてその条件に基づいた求人があるかを確認してみましょう。
ご自身で探すのも手ですが、転職エージェントに依頼するのが得策だと思います。
希望条件は個人個人で全く異なります。
この時点ではあまり周囲を気にせずにご自身の本心に従って、希望条件を書きだしてみることをおすすめします。
また、客観的にみたご自身のスペックについても洗い出してみて下さい。
筆者のスペックと希望条件サンプル
ちなみに転職活動当時の私のスペックと希望する条件はこんな感じです。
そして、当時の私の希望条件がこちら(優先度高い順)
はい、実際かなり列挙しておりました。
一番の希望条件&転職して希望がどれだけ叶ったか
そして、
こうして考えると、まぁまぁ叶ってます。(今初めて気が付きましたw)
とはいえ、私が最も希望条件を変更したのは、この部分です。
△アカウント直販営業(数社限定の専任営業)で、アカウントマネージャーであること
なぜ、この部分を強く希望していたかというと、私はアカウント営業として従事していた時がこれまでの経験の中で一番実績を上げることができていたからです。
実際アカウントセールスという職種は嫌いではないかったです。
転職先で失敗したくない、早く成果を出さないといけない、そんな思い込みもありました。
だからどうしてもこの条件を筆頭に求人を探していました。
希望条件に限りなく近い求人情報は存在するか
転職エージェント担当者にはアカウントセールスを強く希望していることを伝え、求人を探してもらいました。
しかしながら、予想以上にアカウントセールスの募集がないことを知り、焦ります。
因みにちょっと突っ込んだ話になると、アカウントセールスと近いセールスポジションとして、『ハイタッチセールス』というものがあります。
企業の経営層向けを中心にアプローチをするセールスポジションで、外資系の求人に多いです。
私はハイタッチセールスの経験がなかっため、この職種は外して検討していました。
求人を見るとそのほとんどが『ソリューション(製品)セールス』なんですね。
東京はアカウントセールスはあまり必要ではないのかな?と思ってしまいました。
ソリューションの説明ができるセールスのほうが需要があることを知り、少しショックを受けたことを覚えています。
しかし、アカウントセールスという職種はお客様との長年の信頼関係で成り立つものです。
簡単に外部から人を採用しにくいとう理由もあるのでしょう。
結果的に自分の一番得意とするところの希望求人がないのでどうやって求人を見つけていけばいいのか悩みました。
キャリアをさかのぼって希望条件を見直してみる
隠れた希望条件はこれまでの経験にあり
私はこれまで営業としては、お客様の希望するものを何でも提案するような何でも屋さんのスタイルを長く経験してきました。
したがって、特定分野に専門性があるかというとあまり自信がありませんでした。
アカウントセールスができることが強みで、専門性にやや乏しいことを弱みと思っていました。
しかし、希望の求人がない以上、どのように自分の希望条件と実際の求人案件をある程度の納得感を持って紐づけるかということを考え始めます。
一番初めに行ったことは改めて自分のキャリアを振り返るということでした。
直近の前職(外資系企業)の実務経験を振り返ると、超大手製造業グループを数社担当していました。
直販営業でアカウント対応が必要な営業でしたが、いわゆる言われたものを何でも販売するというポジションではなかったのです。
プロジェクト型の大規模案件をこなすのが主なミッションでした。
顧客と商談をする中で、よく出てくるキーワードが『クラウド』です。
ITに詳しくない方でもクラウドという言葉は聞いたことがあると思います。
当時は営業しながら、やっぱり時代はクラウドに向かっていくな~ なんてよく考えていました。
実際にクラウド系のビジネスに携わらせて頂く機会もあり、クラウドに関する多少の知識と提案経験を養うことができました。
当時の経験を振り返っていた時にこのことに気が付き、『これだ』と思いました。
IT業界で働いている以上、将来役に立つ専門の分野は必要です。
私は自分の専門性は低いと思っていましたが、前職の経験値として何とかアピールできる分野が一つ見つかったと思いました。
おまけに将来性も高い分野です。
希望条件に近づけるように職務経歴書をカスタマイズする
そこで私は自分のキャリア棚卸を再度行い、これまでアカウントセールス経験一色で書いていた職務経歴書に修正を加えました。
大手の企業向けにクラウド関連の仕事をしてきたことを自身の直近の経験・実績として印象付けるような内容にしました。
この時点で、転職エージェントにも少し志望動機や希望業務の内容を変更することを伝えました。
しかし前職同様、新規開拓セールスではなく、クラウド関連を中心とした特定顧客向けのセールスポジションを希望するという条件で再度求人を探してもらいました。
私のケースであれば、アカウントセールスオンリーという条件から、自分の興味のある分野(クラウド)の製品営業であり、大手の顧客を担当できる、という条件に切り替えることで自分にマッチした求人の間口を広げたということになります。
希望求人が見つからない根本的な原因
こうして完全に妥協するわけではなく、これまでの自分の経験を再度整理したり、苦手と感じる部分も今一度将来性などを考えてチャレンジしてみるというアプローチを行うことで自分の希望する求人を見つけることができるようになりました。
自分の元々の希望条件とのマッチ率が非常に高い求人に応募したいと思うのが普通だと思いますが、私のように悩んでいる人は結構多いはずです。
30代も半ば以上の転職になると、自分自身の経験がある程度固定化されていたり、得意不得意な仕事内容について自分の中で当たりがついているからなのだと思います。
若年層の転職と比べてミドルの転職が難しいと言われる原因の一つがここにあると思います。
どれだけ悩んでいても求人が増えるわけではありません。
ある程度チャレンジする要素はあっても、希望条件の間口を広げてみる努力をされてみてはいかがでしょうか?
希望条件を妥協するよりも、前向きに広げていったほうが最終的には良い結果になります。
面接の場で実際にあった業務内容のすり合わせ
本当に大切な希望条件は曲げないこと
では、実際の面接の場ではどのような会話が行われたのか、私のケースをご紹介します。
ほとんどの会社で同様のことを聞かれたため、参考にして頂けるのではと思います。
まず、先ほどクラウド関連の経験を職務経歴書に追加したと書きましたが、自分自身の最も強みがある経験はアカウントセールスであることはそのままに残しました。
希望条件の一部を修正するために、自分の一番強みであると感じるポイントを曲げる必要はないと思ったからです。(転職エージェントの担当者さんもそう言っていました)
私が応募した求人は、クラウド関連の幅広いサービスを持っている大手IT企業がメインでした。
面接の場ではアカウントセールスが強みであるのに、なぜうちの求人を?というニュアンスで私の本当の希望が確認されるわけです。
私の場合は、不特定多数の新規顧客の開拓より大手の顧客と長期的な関係を作り、大型の案件を獲得するような仕事を希望していると伝えていました。
更に、顧客との接点はクラウド関連のソリューションを中心としたものであることを希望しました。
クラウド専門の営業経験はないものの直近に関連する経験を積んだこと、入社してからはクラウドの勉強をすること、またクラウドサービスには将来性があるので長期的に関わっていきたいと思っていることなどをしっかりと伝えました。
希望条件のすり合わせをしていくと、共通点が見つかってくる
私の意図が伝わると大体の面接官の方は、
『どういった規模や業種の会社を担当したいですか?』
と聞いてくれます。
面接頂いたすべての会社から同じ質問を頂きました。
もちろんそこでは、(できれば)製造業や流通関連の大企業と伝えます。逆
に希望しない業種も結構聞かれるので、『金融・公共』と即答していました。
私が受験した会社は金融と公共に強みがある会社が多かったです。
しかしやりたくないことはやりたくないし、無理して引き受けて入社して痛い目にあいたくはないので、間髪入れずに即答していました(笑)
どの企業にも、セールス組織は対象顧客の業種や企業規模、新規開拓なのか、既存顧客対応なのかによって編成されているものです。
私はそこをよく分かっていたので、希望条件は当初から一部変えているもの最終的には既存顧客の対応をしたいという希望をしっかりと伝えていました(というより、面接官の方から質問頂いていました)
応募する求人の選択肢は多いほうがいい
いかがでしたでしょうか?
ミドルエイジの転職特有の悩みなのではないかと思います。
求人情報を見ても自分の希望と合わない、とすぐにあきらめるのではなく、ないならないなりに『ある』ようにするためにはどうしたらよいか、考えてみましょう。
私の場合は一人で考えましたが、こんな時こそ転職エージェントに相談してみてもよいと思います。
きっとあなたの悩みに親身になって一緒に考えてくれるはずです。
この悩みは深いと思いますが、今一度自分のキャリアを振り返る良い機会にもなるので、私と同じような悩みを抱えている人は是非取り組んでみて下さい。
終わりに
私の希望条件の中で優先度が高くて希望が叶わなかった項目があります。
金融業界、公共担当はイヤ
これです。
面接当時金融業界ではないチームに配属を希望し、入社当初は見事製造業担当のチームに加入することができました。
しかし、期中の組織変更で金融の組織と一緒になってしまい、ある大きな金融企業を1社担当することになってしまいました・・・・
組織変更までは転職活動当時には予想できなかったです(笑)
まとめ
・希望条件の合致がなければ、職務経歴の棚卸をしてみましょう
・長年の『思い込み』で真の希望条件が見えなくなっていることもあります
・面接の場では遠慮なく希望の業務内容のすり合わせを行いましょう
皆さまが転職に巡り合いますように
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