緊急事態宣言から2日後の4月9日、日本では今どんなことが起きているのでしょうか?
東京のIT企業に勤務する筆者の視点から、大企業を中心としたコロナ対策の動きについてキャッチした情報をお伝えします。
本日このようなニュースが出ていました。
実際に経済は優先されているのか?
国内・海外問わずメディアからは、経済対策をギリギリまで優先させたため、結果として世論に後押しされる形で緊急事態宣言を発令した形となり、結果的に対応が遅くなってしまったと指摘をされています。
緊急事態宣言の発令対象区域に居住している筆者の感覚では、『優先というより可能な限り経済を継続』させているようなイメージを受けます。
在宅勤務が推奨され、可能な限り通常通りの営業活動を継続しようとする企業が多い印象です。(アミューズメントや飲食関連企業は除く)
東京駅は大分閑散としていますが、品川駅はこんな感じです。
東京都心部では電車やバスについての規制は出ておらず、通常よりは少ないとはいえ品川駅は未だにこのような感じです・・・
海外のようなロックダウンはできないとはいえ、この写真を見ると思わず『えっ!』となってしまうと思います。
大企業はテレワーク推進中・・・でも・・・
大企業を中心としてテレワークに移行している企業もかなりあります。(少なくとも私が担当している企業はほぼすべてテレワークに移行中です)
しかし、十分な端末がない、テレワークのためのソフトウェアがない、といった理由で調達に追われている担当者が多いのも事実です。
テレワーク環境を整えるために、自社に出勤してPCのセットアップを日夜対応している方もいます。
やはり、そんなにすんなりと移行はできないようです・・・
顧客との会議についても、私の周囲の環境ではほとんどがWeb会議に切り替えとなりました。
これまで掛かっていた移動時間が短縮されるため、時間に余裕ができることはありがたいです。
改めてコミュニケーション手段について考えさせられる機会になっています・・・
正社員以外は大企業でも出社?
事務員さんなど、契約社員や派遣社員の方は出社していることが多いです。
アクセス権限や、ノートPCがそもそも配布されていないことが大きな理由ですが、私から見るととても残念な気持ちになります。
同じ仕事をしている社員として、こういう時に扱いが違うのはとても悲しくなってしまいます。
業種的にテレワークができない企業もたくさんあると思いますが、オフィスワーク中心の業態でもこのような事が起きています。
健康面は一律に平等に扱うべきだと個人的には思います。
業績にかなりの悪影響が予想される企業も増えている
筆者の勤務する企業では、取引先は大企業が中心です。
日本国民ならだれでも知っている企業を担当していますが、特にエンタメ系は相当に厳しいみたいです。
これから予算凍結に入る企業もかなりの割合で増えていくことは間違いありません。仕方ないことですが、今年の業績はどの企業も過酷な数字になると予想されます。
大企業から聞こえてくる声がすでにこのような悲惨な印象なので、中小企業も必然的に厳しい事態が予想されます。
みんなで少しずつ、譲り合って助け合っていかねばならないと気づかされます。
私たちは、この全世界を揺るがすウイルスから、そうしたことを学ばされているのかもしれません。
緊急事態時のバックアップ体制が注目されている
私も現在仕事をしていて一番顧客から要望を受けるのが、現在のITシステムがなんからの理由で利用できなくなった場合の対処や手順についての協議です。
例えばオフィスに新型コロナウイルスの罹患者が出て、全面出勤禁止になった場合のITサービスの稼働をどのように継続していくのか、といったことについて改めてその運用方法を確認したり、改善するという要望が多数上がっています。
こうしたことに対して急ピッチで対策を練っています。
今回の出来事で、IT活用においてはますますどこからでも利用できる『クラウドシステム』の採用が増えてくると思います。
仕事の仕方も全世界で大きく変わっていくことになりそうです。
『仕方ない』と言える社会になるキッカケになってほしい
今回の新型コロナウイルスの騒動で、世界的に経済は相当落ち込むでしょう。
しかし、このくらい『どうしようもない』ことが起こらないと、動き続けていたものはストップしないということです。
動き続けていたものとは、永続的に発展し続けるというマインドや、競争に勝ち抜く、大きく儲ける、といった動機です。
今回壊滅的な状況になったことによって、強制的にこの動きにストップがかかるのではないでしょうか?
このような事態になっても満員電車で通勤するサラリーマンの皆さんもいます。
飽くなき成長と発展を求められ、『できない』『どうしようもない』とは言えない社会で頑張り続けてきたと思います。
このような事を書くと不謹慎かもしれませんが、今回のように個人や組織の力ではどうしようもないことが起きて、これまで言ってはいけないと刷り込まれてきた
もう、仕方がないっすよ・・・
という言葉がやっと言える時が来たと思います。
もちろん、何でも人のせいにしてすぐ投げ出しましょうと言いたいわけではありません。
これまでにあまりにも抱え込み過ぎた荷物を下ろせるような出来事が、今世界的に起こっていて、みんなの意識に新しいものが芽生えるキッカケになっているのではないかと個人的には感じています。
これからは、熾烈な競争を勝ち抜いたり、独占したり、走り続けたりするのではなく、誰かと協力したり、分け合ったり譲り合ったりしながら豊かな世界を創っていく時代に入る契機となるような出来事ではないかと感じています。
これから、まだまだ予想しないこともたくさん起こる事かと思いいます。
それでも、他人事、対岸の火事と思わずに、みんなが一人ひとり思いやりとまごころを持って、自分にできることを少しずつやっていけばよいのではないかと思います。
医療従事者や教育従事者の皆さまに感謝
私の記事など非常に平和な内容です。
今も毎日ギリギリの環境で全力を尽くしていただいている医療従事者の方、高齢者や幼児などと接するお仕事に従事されている方には過酷な環境で働かれていると思います。
本当に頭が下がります・・・感謝しかありません。
食品を提供頂いている店舗スタッフの方のおかげで、毎日の生活ができています。
買い溜めしなくてもよい環境になっています。(自分の事だけ考えずに、一人でも多くの人に物資が行き渡るように、みんなで助け合いましょう!)
みなさん、本当にありがとうございます。
コメント